製品技術情報
2.軸受の形式と特徴
軸受の構造
主要寸法
軸受の主要寸法とは、内径d、外径D、幅B 又は高さT、面取寸法rなどの軸受の輪郭を示す寸法で、軸受を軸およびハウジングに取付ける時に必要な寸法である。
d:呼び内径
D:呼び外径
B:呼び軸受幅
r:内輪および外輪の面取寸法(最小値)
d:軸軌道盤(内輪)の呼び内径
d1:軸軌道盤(内輪)の呼び外径
D:ハウジング軌道盤(外輪)の呼び外径
D1:ハウジング軌道盤(外輪)の呼び内径
T:軸受の呼び高さ
r:軸軌道盤(内輪)およびハウジング軌道盤(外輪)の面取寸法(最小値)
軸受断面の寸法系列による相違
同一内径寸法に対して直径系列が7→3の順に外径および幅寸法が大きくなっていく。
軸受の形式
標準
内輪広幅
V:フルボール
N:輪溝付き
NR:止め輪付き
F:フランジ付き
N2:2本溝付き
C1:片側ガイド面取付き
C2:両面ガイド面取付き
AV:V溝付き
LR:R面付き
AU:U溝付き
A:複列アンギュラー
DB:背面組合せ
DF:正面組合せ
DT:並列組合せ
軸受の特徴
荷重 | 単列深溝玉軸受は、ラジアル荷重の他に両方のアキシアル荷重およびモーメント荷重を負荷することができる。ただしフルボールは、低速回転のラジアル荷重用途向きでアキシアル荷重はわずかしか負荷できない。 |
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回転数 | 軸受の寸法、加工精度、保持器の種類、潤滑方式、密封方式および荷重などにより許容回転数が異なる。 |
トルク・音響 | 単列深溝玉軸受は、加工精度が高くトルク・音響は低い。 |
外輪・内輪の傾き | 軸やハウジングの精度不良、取付誤差、軸のたわみ等があると、軸受の外輪と内輪の間に傾きが生じるが、内部すきまによりこれをある程度まで許容できる。 |
剛性 | 荷重を負荷された軸受は、玉と軌道輪の接触部分に弾性変形を生じる。軸受の寸法、形式、荷重により弾性変形量は異なるが、寸法の大きい軸受の方が剛性が高い。 |
取付・取外し | 単列深溝玉軸受は、非分離型軸受であり、定期検査や交換の事を考慮した軸とハウジングの設計が必要である。 |
軸方向の位置決め | フランジ付き・止め輪付きは、アキシアル方向の位置決めに有利である。 |
軸受寸法による分類
※単位:mm
当社軸受区分 | 呼び軸受内径 | 呼び軸受外径 |
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極小ベアリング | d≦2 | D≦7 |
ミニアチュアベアリング | d≦5 | D<9 |
小径ベアリング | d<10 | D≧9 |
大型ベアリング | d≧10 | D≧15 |